マネジメント目線で集計業務の生産性を上げる3つのコツ

経営やマネジメント観点で集計業務を見た時、こんな課題はありませんか?

  • 同じ条件なのに出してくる数字が毎回違っている
  • 依頼から結果を受け取るまで数日掛かるなど対応が遅い
  • 細かすぎて回答を読み取るのに時間と手間が掛かる
  • 担当者がイマイチこちらの要求を理解していなさそう

そんなとき、集計業務自体にメスを入れる必要がありますが、どのように手を付ければ良いのでしょうか?

私の経験を基に、集計業務の生産性の上げ方を述べたいと思います。

コツ1:用語の意味を統一する

社内で使われている用語の意味が人や状況によってバラバラな場合があります。

例えば「コンバージョン」と言った時に、あるキャンペーンでは「PV」で、別のキャンペーンでは「クリック数」かもしれません。

ある部長は常に「PVのことをコンバージョン」と言っているかもしれませんし、ある課長は常に「売上のことをコンバージョン」と言っているかもしれません。

経験例:「売上」の意味がバラバラ

私が経験した例では、「売上」という言葉が人によって指している内容がバラバラでした。

そのため、作業を担当する集計担当者も解釈がバラバラで、引用してくるデータが異なっており、出すたびに売上数字が違い、前回と今回で矛盾した数字を出す結果になっていました。

私がまず行ったことは、「売上」「売掛」「入金」「成約」の4つの言葉を作り、定義をはっきりさせた資料を作り、現場に配布したことでした。

  • 「売上」→納品後検収処理の数字
  • 「売掛」→請求の数字
  • 「入金」→請求後お金が振り込まれた数字
  • 「成約」→契約成立した数字

ということです。

「売上」と「成約」がごちゃごちゃになりやすいのはありがちですが、驚くべきことに「売掛」や「入金」すら「売上」と呼称され、混ざっていたのです。

説明には中々骨が折れましたが

  • 「違うんだよ」ということを、各支社店の庶務が使うシステム上の基準に沿って、図示した資料を作ったこと
  • 各支社店を取り仕切る管理職へ重点的に説明する

という2点の施策が効果的に作用し、3ヶ月内には概ね統一されることに成功しました。

コツ2:データベースを使いやすい形で用意しておく

部内で対応するにあたり、引用データを加工して使うことになりますが、人によってクセがあったり、抜け漏れが生じやすかったりして、”ブレ”が生じることがあります。

例えば、組織コードが2ケタと3ケタで微妙に粒度が違うことで、支店単位なのか部単位なのかが違っている。

というようなことです。

経験例:人によって集計のクセがある

私が経験した例では、標準フォーマットがほとんどの例で要件を満たさないという状態でした。

つまり、ほとんどのケースで現場からの要望はカスタムフォーマットでの要請だったため、都度カスタマイズをする必要があり、先の例のような”ブレ”が発生していました。

標準フォーマットはやり方が決まっていますが、カスタムフォーマットは完全自由ですので何の取り決めも無い状況です。

私が対応したのは

  • 標準フォーマットではなく、「標準フロー」を共通にした
  • 標準フローで利用するデータを整備した

の2点でした。

どういうことかと言うと、「標準フォーマット」が「組織は支店単位」と決まっている場合、「部単位で欲しい」という要望に対し、各自が判断をすることになり、ブレが生じます。

「標準フロー」を共通にした場合、「組織は組織マスタから引用する」としておくことで、「支店単位」でも「部単位」でも同じマスタから引用して同じように作成をします。

そして、そこで利用する「組織マスタ」を整備して持つことで、共通した作り方で各種要望に応えられるようにしたのです。

ここで大変有効に機能したのがAccessというソフトでした。

参考:マスタデータが便利な4つの理由

補足:予期せぬメリット

この「フローが同じで、各種選択肢が持てる」というやり方ですが、予想しなかったメリットが1つ生まれました。

現場の要望に対して「その場合ならば、こっちの方が相応しいと思いますがどうですか?」、「こういうやり方でも用途が満たせるので、こっちのやり方でいいですか?」という対応が出来るようになったことです。

一言で言うなら「各担当者の質の向上」です。

作成に幅が生まれたことで、作成物と用途を紐づけて考えられるようになります。

要望する側が常に正しいとは限りませんし、どれくらい手間が掛かることなのかは想像しにくいことですので、各担当者が判断して進言出来るようになったことは認識齟齬のロス低下や生産性の向上と言った面で、大きくプラスに働く出来事でした。

コツ3:対価を用意する

先に述べた内容で判るように、統制していくにあたり、現場や集計担当者など各所に対し、様々な要請を行う必要があります。

仕事だから、で言うことを聞かせるのではなく、きちんと「これを行うとメリットがあるよ」ということをはっきりさせると共に、それらがきちんと達成できるように徹底していきましょう。

経験例:相手にとってのメリットを用意した

私が用意したメリットは以下のようなものです。

  • 経営者向け:作業工数が減ることで、人件費(作業人数)を減らすことができる
  • 作業者向け:余分な問い合わせが減り、本来行いたい作業に集中できる
  • 現場向け:問い合わせへの回答が早くできる

実際に統制したことで、1つ1つの作業が効率化されました。

旧来:4~8時間 → 新フロー:0.5時間~1時間

くらいの違いがありました。

結果、正社員2名で行っていた作業が、派遣社員1名で行うようになり、人件費は大幅に削減されました。

参考:Accessの有効な使い方

これらは単独で行えることではなく、各所に協力を頂いて達成できることです。
相手のことを常に第一に考える姿勢を忘れずに対応していきましょう。