Accessにテーブルは必須ですが、そのほとんどは、外部データを取り込んで作成します。
主に「インポート」と「リンクテーブル」の2種類の取り込み方がありますが、どちらの方が便利でしょうか?
私の見解は「リンクテーブル」の方が便利です。
その理由をご紹介します。
ポイント1:元データとのつながり方
インポートは、元データ(ここではExcelファイルとします)を取り込んでテーブルとする処理。
リンクテーブルは、元データとリンクで繋げる処理です。
各々作成した場合、以下のように見えます。

青枠がインポートで作ったテーブル、赤枠がリンクテーブルで作ったテーブルです。
このアドレスは、元データの場所(どこのファイルとリンクで繋がっているか)を指しています。
青枠のインポートテーブルの場合、完全に独立しているので、このファイルから「元データはどこのファイルか」は分かりません。
つまり、インポートの場合、「どのファイルをどう処理したか」は分からないのです。
これがリンクテーブルの場合、「どのファイルを入れ替えれば良いか」が分かるので、マニュアルが無くても対応可能です。
元データの特定という観点で、リンクテーブルに軍配が上がるでしょう。
ポイント2:データ項目の担保

インポートのイメージを図にすると上記のようになります。
今あるデータを削除し、新しいテーブルを作成しているわけです。

対して、リンクテーブルを用いた運用は上記が通常です。
リンクテーブルをそのまま使うのではなく、①削除クエリ、②追加クエリの2つ経て、作業用テーブルをメンテナンスしにいく運用です。
参考:リンクテーブルを作成する
この2つのやり方で、最も大きな違いは「項目が変わっていることに気付くかどうか」です。
インポートの場合、テーブルを丸ごと入れ替えるので、フィールドの項目が変わっていても気付かずに先に進むことがあります。
そして、作業途中、下手すると作業の最後に項目が変わっていたことに「作業が進まなくなること」で気が付くのです。
当然、最初からやり直しです。
対して、リンクテーブルを用いた方法の場合、作業用テーブルに追加クエリを行う時点でエラーとなります。
必要な項目が無くなっている場合、この時点ですぐに分かるのです。
逆に必要な項目以外が増えていても、作業に影響をきたさないので、普通に今まで通り進めることが可能です。
このようにリンクテーブルの方が仕様変更に気付きやすいと言えるでしょう。
「インポート」と「リンクテーブル」では
- 元データの特定ができる
- 仕様変更に気付きやすい
という観点で、「リンクテーブル」の方が便利である、というお話でした。
ご参考下さい。