よく直接部門、間接部門という言葉を耳にします。
この「間接部門」について、共通した困っていることを洗い出してみたいと思います。
そもそも「直接部門」「間接部門」ってなに?
主に簿記を勉強する時に意識することになりますが、
「直接部門」……営業や工場部門などの、売上や生産に直接関わる部門のこと
「間接部門」……総務や経理などの、直接的な生産性に関わりが無いが、直接部門を支えるのに必要な部門のこと
という分け方のことです。
直接部門は、売上いくら、商品生産がいくつ、という形で生産性を数値化しやすいです。
逆に、間接部門は生産性の数値化がしづらい、という特徴があります。
帳簿上では、間接部門に掛かったコストを直接部門に振り分けて合算を行うことで、「売上に対するコスト」を割り出して会社の生産性を測ることが行われます。
「間接部門」は何をやっているか分かりにくい!
間接部門の方からこんな話を聞いたことはありませんか?
- 管理職は仕事ぶりを見てくれない(分かってくれない、理解できていない)
- 個人の業績評価は好き嫌いに左右されている
- タイムリーに相談に乗って貰えない
- 企画書などのアウトプットについてやり直しばかり言われるのでモチベーションが下がる
これらの課題の共通点は管理職から見た時に「見えない、分からない」ことが根底にあります。
専門性が高すぎて理解が追い付かない、加えて”他分野の専門性が高い人”との比較で良し悪しを判断しなければいけない、そもそも数値化しにくい…などの状態から発生しています。
部門として抱える課題はこれだ!
①仕事が属人化している
他の人が同じ業務が出来ない状態ということです。
業務の標準化が出来ておらず、下手をすると当該社員が休むことが出来ない状態と言えます。
これは部門として見ると”改善しなければいけない課題点”なのですが、往々にして肝心の担当者は”自分のスキルが高いからだ”と勘違いしやすく、「同じことが出来るように業務を標準化させなければいけない」と認識しないことがあります。
そのため、評価が自分の思っているものより低くなりがちで、不満の種となりやすいのです。
②情報の共有化ができていない
部署でやらなければいけないことが共有化できていなかったり、会社の中で抱えている問題点が分からない状態です。
先の①の例が典型的ですが、問題点が認識できなければやらなければいけない方向性が一致せず、一生懸命やっている仕事ではそもそもの課題を解決できなかったり、逆に負担を増やすだけの結果になったりします。
会社への不信感が募るだけではなく、やった結果が書類が1つ増えるだの、訳の分からない稟議が増えるだのになりやすく、仲間内(特に営業や製造などの直接部門)から白い目で見られがちになるパターンです。
③社員の日々の行動が把握できていない
④社員の負荷をつかみにくい
この2つはほぼセットになりますが、与える指示がどれくらい大変かが分からず、そのため何をしているのかも非常に分かりにくい、という状態です。
背景としては、個人のスキルややり方によって掛かる時間がとても上下することが挙げられます。
対応する人が違うだけで、掛かる時間は半分になる…などもよくある話ですので、「負荷」という観点での指標が非常に分かりにくく、部下からすると「見てくれない」「評価されていない」と感じる原因と言えます。
解決策について
これらの課題に対応する一番の方法は、仕事の「見える化」になります。
仕事の手順や品質、基準時間などが整備されることで、課題全般の解決が図られていくことになります。
例えば、マニュアル化。
手順を記載するだけでなく、業務の目的やOKと言える品質基準、そして作業に掛かる基準時間を設けてPDCAを回すことで、上記を実現することが出来ます。
手順を記載するだけでなく、業務の目的やOKと言える品質基準、そして作業に掛かる基準時間を設けてPDCAを回すことで、上記を実現することが出来ます。
ただ、現実には忙しくて手が回らなかったり、手順が変わった時に対応できず過去の整備内容がメンテナンスされないまま放置されたり、「そうは言っても…」という部分があるでしょう。
本ブログで紹介するのは、「Accessの使い方」であり、大きな効果の1つは「仕事の見える化」が図られることとしています。
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