AccessとExcelは何が違うのか?
先日、職場でExcel使いとAccess使いが居て、微妙に相容れない(両方は使えない)という話を聞いて驚きました。
私の認識では、Excelの延長線上にAccessがあったからです。
Access使えるんだったらExcelもある程度使えるし、Excel使えるんだったらAccessもすぐに使えるようになるよ、と思いますが、話を聞くとどうやら単純にAccessの必要性が無いと考えているようでした。
しかし、もう少し違う視点に立つとAccessを使う必要性が理解できると思います。
AccessとExcelの特徴を捉える

AccessとExcelの特徴を挙げると、上図のようになります。
Accessはこんな時に必要です
- 大量のデータを使う時
- データを他の用途にも転用する時
- 引継ぎや部下に業務を移す時
1の大量のデータを扱えるは最も大きな特徴です。
データが10万件を超えてくるなら、Accessの方が便利ですので、目安とすると良いでしょう。
また、文字列を処理する場合や、データ同士の紐づけや抽出などもAccessの方が得意としています。
2のデータを使いまわしやすい点は見落としがちですが、重要です。
- 「他の部署が別の集計に利用する」
- 「集計表の明細を確認したい」
- 「後で別の用途として利用することになった」
- 「上司から他の項目を確認したいと言われた」
などのケースで、必要となってきます。

例を挙げましょう。
Excelで、社員別月別の売上表を作成しました。
マクロで定例化し、がっちり作ってあります。
ある時、新商品が出されることになり、上司から「今までの分含めて、3年間の商品別の売上を出してくれ」と言われた時、Excelは結構面倒なことになりがちです。
マクロを解析し直したり、手動で切り貼りしたり、ピポットを作成し直す感じでしょうか。
なぜこういうことが起こるかと言うと、Excelでは大抵の場合「データベースを作る」という発想をしないからです。
Excelでも出来ないことはないですが、複数データのマッチングなどはあまり得意ではないため、通常は想定されません。あくまで「表計算ソフト」ですからね。
3の業務引継ぎは余計に意識されません。
以前も書きましたが、VBAで組まれた内容を一事務員が解析して理解した上で引継ぎするのは中々困難です。
業務の属人化という観点で、組織としては非常に由々しき事態と言えるでしょう。
簡単なはずの仕事が、誰にでも行えるわけではなくなってしまっているのですから。

Excelのメリットは表現が豊かなこと
- 表現が豊かである
- コストメリットがある
1.表現が豊かである
Excelの良い点としては、表やグラフ、色を付けたり形を変えたりと言った表現が豊かな点です。
特に資料として、相手に分かりやすく訴える際には非常に有効に働きます。
2.コストメリットがある
現在Microsoft officeを導入していれば、Excelはスタンダードのパックに含まれています。
一方でAccessはProfessional(家庭用)など、少し高いパックに無いと含まれていません。
office 2016で言えば
(Excelが使えるパック)→(Accessが使えるパック)
家庭用:32,184円 → 64,584円
ビジネス用:(1ユーザー1ヶ月)540円 →1,360円
といずれも倍以上のコストがかかることが判ります。(2017/06/23時点)
これだけのコストの違いがあるのであれば、多少のことはExcelで対応しようとするのが普通だと思います。
まとめ
AccessとExcelを比較し、各ツールの特徴を捉えてみました。
上手く使い分けて、仕事に対処していきたいですね。